【富田林市】なぜかかわいく見えてくる味噌玉。発酵教室「meets。」“東雲しょくどう”で新たな一歩

河内長野市を拠点に活動されている発酵教室「meets。」。今回、富田林市昭和町にある飲食店「東雲しょくどう」で開催された回に参加してきました。

meets。のほりうちさんは、これまで河内長野市内の古民家で、約7年間、固定曜日で教室を続けてきたのですが、2026年からは新たな試みとして、つながりのあるお店や場所とコラボしながら活動の場を広げていくとのこと。東雲しょくどうでの開催がその第1回となります。
集まったのは計8名。富田林市や河内長野市、橋本市の近隣の方に加え、尼崎市から来られた方もいらっしゃいました。初めて参加される方も多く、友人に誘われてという方も。それぞれのつながりで集まり、この場をともにします。

今回の発酵教室のテーマは、“米こうじ味噌づくり”。かつて家庭で味噌づくりをしていた頃、寒仕込みといって1月~2月に作業していたそうです。気温が低いため雑菌が増えにくく、ゆっくり熟成させることができるといわれており、それにあわせるように開催日も2月に設定されています。

まずは素材の選び方から、その下準備のコツなどを丁寧に伝えてくれます。大豆、米こうじ、塩のみの材料ですが、シンプルがゆえに、ほりうちさんの積み重ねてきた経験と選択眼が光ります。特に、味噌の味を左右するのが塩。たくさん試したなかで選んだ粒子の細かい塩を使います。大豆と米こうじは無農薬のものを選ばれています。

ひと通り手順の説明を受けたあと、2テーブルごとに分かれて作業を進めていきます。大豆は手でつぶすこともありますが、今回は手動式のミンサーを使いました。

別の作業として、こうじと塩を混ぜ込み、手のひらでぎゅっと握って塊ができるまで馴染ませます。

それをつぶした大豆とあわせて、均等に混ざった頃に生地のしっとり具合を確認します。

手のひらで丸めた味噌玉を打ち付けたとき、ひび割れがなければOKですが、初めてだと見分けが難しいので、ほりうちさんがひとりずつ見て回ってくれます。水分量が足りないときは、大豆を煮たときの煮汁を加えながら調整するそうです。
味噌玉をせっせと作る作業はとても楽しくて、手を動かしているうちに、なぜかその味噌玉が少しずつかわいく見えてきました。お互いに大きさを見せ合ったり、意外と体力も使うため皆で励まし合ったり。

ひとりで黙々と仕込む味噌づくりとは異なり、隣の人と手順を確かめ合ったり、会話を交わしたりしながら進む時間はとても和やかです。「実はこんなつながりがあって」と思いがけない共通点が見つかる場面もあり、自然と距離が縮まっていく雰囲気がありました。

味噌づくりを目的に集まったはずが、作業を介して会話が生まれます。味噌とともに、その場の空気もいっしょに仕込んでいるような感覚。これも教室の魅力のひとつだと感じました。

約2キロの味噌を器に仕込んで、酒粕で味噌のふちに蓋をしていきます。

発酵が進んで食べ頃になるまで1年ほど。じっくりおいしくなることを願って、そっと閉じます。

体験のあとはランチの時間です。今回の会場となった東雲しょくどうは、母娘で切り盛りする飲食店です。

左から、meets。ほりうちさん/東雲しょくどう 母娘
オーナーである娘さんが丁寧に仕立てた料理は定評があり、地元でも評判のお店です。今回は、その料理も味わえるランチ付きの教室でした。

長芋とナスを梅みそと肉で包んだ春巻き、白菜の肉詰め煮込み、えびいもが入った茶碗蒸し、白菜の外葉を使ったお味噌汁、そしてふっくらごはん。

テーブルに料理が並ぶと、「わーおいしそう!」と、参加者同士の会話も自然と続きます。味噌づくりの余韻が残るなかで食卓を囲む時間は、もうひとつの楽しみでもあります。実は同じマンションに住んでいたとわかって、盛り上がる場面もあり、そんな瞬間にも立ち会えます。

教室名の「meets。」には、発酵を通じて人が出会う場でありたい、という思いが込められているそうです。今回のように場所を変えて開催することで、新しい人や地域とのつながりも生まれていきます。今後は発酵だけにとどまらず、さまざまな料理やワークショップなどテーマの幅も広げていく予定とのことです。

写真はイメージです
次回は2月25日に、河内長野市・深河内PORTで料理教室を開催予定(残り1枠)。季節の食材を使い、「もち米しゅうまい」を蒸籠で作ります。そのほか2品と、甘酒を使った簡単なデザートも。2月27日には、千早赤阪村の「道の駅ちはやあかさか」で味噌づくり体験(残り1枠)を予定しているそうです。
今では市販の味噌を購入する家庭が主流となり、手作業で仕込む機会は少し特別なものになりました。だからこそ、こうした場で人と一緒に仕込むことは、かけがえのないひとときだと思えます。いつもの活動範囲を少し広げて、新たな芽吹きを感じてみるのもいいかもしれません。

手のひらの中で少しずつ形になっていく味噌玉のように、人と人との距離もゆるやかに近づいていく。新たな場所での開催をきっかけに、「meets。」の挑戦はまだはじまったばかり。これからの広がりも楽しみです。
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※問い合わせ・予約は、公式サイト掲載のLINEもしくはgmailで受付されています。
※情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認ください。





