【河内長野市】大晦日、観心寺のそばで。夜更けに立ち寄りたい「茶屋恕意」は、深夜2時まで特別営業しています。

かつての老舗旅館・松中亭の離れを改装したカフェ「茶屋恕意-JOY-」。2024年10月にオープンしてから2回目の年越しを迎えます。星塚巡りでも知られる観心寺は目と鼻の先。大晦日には一年を締めくくるため、多くの人が観心寺を訪れて、新年の準備をされます。参拝のあとにひと息つける場所として、茶屋恕意では23時~深夜2時まで特別営業されるとのこと。

ライトが照らされた夜の表情は、この日だけの特別な空気をまとっています。

当日は通常メニューが頼めるほか、おでんも用意。年越し隠岐そばや夜ピッツァもいただけます。冷え込んだ体に染み渡るあたたかさです。お腹を満たしたあとも、店内でゆっくりと――。

建築好きの店主が隅々までこだわり、大工と二人三脚で手掛けた建物。

支えてくれる仲間といっしょに、外壁のモルタルも多くのボランティアの方に手伝ってもらいながら、すべてが出来上がったときには喜びもひとしおだったといいます。

見渡せば、随所にさりげなく見どころがあり、細部まで楽しめます。

店内は、もともと中2階だった部分を取り払ったおかげで、天井も高く開放感たっぷり。余白を意識して家具も配置され、ゆったりとした居心地のいい空間が広がります。

長くて立派なテーブルは、観心寺で自然倒木した木を利用して「ヤナギウッドワークス」の家具職人が仕立てたものだとか。

庭を眺められる窓際の席、小上がりの座敷、個室感のあるロフトなど、思いつくまま居場所を見つけて、ゆっくりと腰かけるのが恕意スタイル。

薪ストーブの前に座って、火を見つめながらコーヒーを飲む――思い出を振り返ったり、肩の荷を下ろしたり、つかの間の休息をとったり、安心して過ごせるひとときが、恕意にはあります。

また、店主のお母さんとお姉さんもお店に立っていて、そっとコーヒーを差し出してくれるあたたかさも加わり、まるで家族といるような心地よさを感じます。

店主が思う空間づくりは、建物だけでなく、ゆっくりとした時の流れ、耳あたりのよい音楽など目に見えないものも大切にして、訪れた方が自分のペースに戻れる場所をめざしているそうです。店主自身も、休みの日にはここで過ごすというほど、目的もなく「何もしない」を味わえる、貴重な場所です。

店名の「恕意」は孔子の言葉で、「自分が苦しいと思うことは、相手にも強いない」という意味が込められています。節度をもって、心地よい距離を保つこと――そんな姿勢が、落ち着ける空間づくりにもつながっているように感じました。

新たなものを迎えるための準備として、心に余白をつくれる茶屋恕意。大晦日の夜に立ち寄るにはぴったりの場所ではありませんか。

年明け、2026年1月1日(木)~1月5日(月)は、9時から17時まで通常営業される予定です。新しい幕開けとともに、気持ちをそっと整えにいくのもいいですね。
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